住まいの顔ともいえる玄関アプローチは、デザインによって住まいの印象を大きく左右する重要な場所です。
しかし、デザインにこだわりすぎると、かえって歩きにくくなったり安全性が低くなったりする可能性があるため、デザインだけでなく利便性や安全性などにも配慮することが大切です。
そこで今回は、玄関アプローチをプランニングする際のポイントと人気の素材について解説します。
玄関アプローチのリフォームを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
玄関アプローチとは?
玄関アプローチとは、家の門から玄関へ続く通路のことです。
また、玄関アプローチは訪れる人が初めて目にする場所のため、住まいの第一印象を決める場所ともいえます。
このアプローチが乱雑になっていたり、手入れが行き届いていないと、家の前を通る方や訪れる方に悪い印象を与えてしまいます。
しかし、玄関アプローチがセンス良くまとめられていると、家の印象が良いイメージになるため、プラニングや素材選びがとても大切です。
外構の玄関アプローチに人気の素材
玄関アプローチに人気の素材は、主に8つあります。
ここからは、それぞれの素材の特徴について解説します。
敷石
敷石は和風、洋風のどちらの外観にも合わせやすく、玄関アプローチに高級感を生み出してくれます。
敷石として使われることが多い石は、御影石や石灰岩、石英岩などです。
石の種類によって雰囲気が変わるため、和風なら御影石、洋風なら石灰岩や石英岩などがおすすめです。
また、敷石は石でできているため割れにくく、耐久性に優れています。
なお、大理石などは雨に濡れると滑りやすいため、滑りにくい加工がされてあるものを選びましょう。
レンガ
レンガは温かみのある赤みがかった素材が多く、自然素材ならではの質感が魅力の素材です。
形や大きさが均一なものを使えば組み合わせがしやすいため、DIYに活用しやすいことも特徴です。
レンガ素材は、洋風デザインやナチュラルデザインの外構によく合います。
また、経年劣化により味が出てくるため、その変化を楽しみたい人にもいいでしょう。
コストを抑えたい場合は、レンガ風に加工されたコンクリート製のレンガ風素材がおすすめです。
枕木
枕木はもともと線路に使用されていた木材を、アプローチ素材として使うものです。
アンティーク調やナチュラルな雰囲気の玄関アプローチにぴったりです。
リーズナブルなものも多く、和洋どちらのテイストの外構にもマッチすることから人気があります。
天然木の枕木は時間の経過とともに劣化するデメリットがありますが、かえって味わいのある雰囲気を演出してくれる効果もあります。
最近では、経年劣化の欠点をカバーしたコンクリート製の枕木もあるため、経年劣化が気になる場合は、コンクリート枕木がおすすめです。
タイル
タイルは大きさや質感、カラーバリエーションが豊富で品質にばらつきがないことが特徴です。
また、汚れが落としやすく、メンテナンスがしやすいことも魅力の一つです。
ただし、素材によっては濡れると滑りやすいタイルもあるため、タイル素材を選ぶ際は、濡れても滑りにくいものを選ぶようにしましょう。
コンクリート
コンクリート仕上げはシンプルでモダンな印象になります。
他の施工方法に比べて手間がかからないため、工事費用が安く済むことが特徴です。
また、主にコンクリートの下に砂利を敷いたり、鉄筋を入れたりしているため、強度が高いこともメリットの一つです。
ただし、仕上げ方によって滑りやすくなってしまうため、安全性にも配慮することが大切です。
インターロッキング
インターロッキングとは、コンクリートでできたブロックをお互いがかみ合うように組み合わせた工法です。
公園や歩道でよく使われています。
カラーバリエーションが豊富で組み合わせ次第で、さまざまなデザインを楽しめます。
滑りにくいという特徴もありますが、隙間から雑草が生えてくる可能性があるため定期的なメンテナンスが必要です。
砂利
玄関アプローチに使われる砂利は「化粧砂利」と呼ばれるもので、形がきれいで石の種類を選ぶことができます。
砂利は敷き詰めると雑草が生えにくくなるというメリットを持っているため、庭のお手入れの手間を省きたい方におすすめの素材です。
雑草の対策を徹底したい場合は、砂利の下に防草シートを敷くと雑草対策を高められます。
また、大きめの砂利は歩くと音がなるため、防犯対策として採用するご家庭も増えていきます。
洗い出し
洗い出しとは、モルタルやコンクリートが完全に固まる前に水で表面を洗い出し、原料である砂利や砕石を露出させる工法です。
表面がザラザラとしていることが特徴で、砂利の種類(色・大きさ)によって、和風から洋風まで雰囲気がガラッと変わることが魅力の素材です。
ただし、きれいに仕上げるためには熟練した職人の技術が必要になります。
玄関アプローチをプランニングする際の6つのポイント
玄関アプローチをプラニングする際に気をつけるべきポイントが6つあります。
最後に、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
アプローチの幅はゆとりをもたせて
玄関アプローチの幅は、一般的に0.6m程度あれば人が通るのには十分な幅といわれています。
しかし、並んで歩いたり人がすれ違ったりする場合や、自転車やベビーカーなどが通る場合を想定すると1.2m程度確保しておくと安心です。
また、アプローチの幅を広く取ると、開放感のある心地よい印象になります。
しかし、あまり広くても間延びした印象になってしまうため、庭全体のバランスを見ながら考えることが大切です。
曲線に仕上げるとおしゃれな印象に
玄関アプローチは、敷地面積の都合から直線になってしまうことが多いですが、あえて曲線に仕上げることで、おしゃれな雰囲気を演出できます。
また、アプローチが直線の場合、玄関を開けると家の中が外から丸見えになってしまうため、防犯面からもカーブをつけてアプローチを作ることがおすすめです。
敷地の都合上、曲線を造ることが難しい場合は玄関と門の位置をずらして配置するだけでも家の中の様子が見えなくなるため防犯効果があります。
死角ができないような工夫を
玄関アプローチだけでなく、エクステリア全体をプラニングする際は死角ができないような設計をすることがポイントです。
外から道路が見えないようにするために、目隠しフェンスや植栽を増やしすぎてしまうと、侵入者が隠れるような死角が生まれてしまいます。
どうしても死角ができてしまう場合は、センサーライトの設置や施錠できる門、砂利を敷くなど、不審者が侵入しにくいような工夫をするといいでしょう。
濡れたら滑る素材は避ける
玄関アプローチの通路部分に使用する素材は、雨などで濡れたときのことを考慮して滑りにくい素材を選ぶことが大切です。
特に小さなお子さんや高齢の方がいる場合は注意しましょう。
また、掃除のしやすさも考慮しておきたいポイントのひとつです。
素材を選ぶ際は、リフォーム業者に滑りにくい素材かどうかや、お手入れの方法などを事前に確認しておくといいでしょう。
外構デザインとの調和も考慮
玄関アプローチをプラニングする際は、外構デザインとの調和も考慮することが大切なポイントです。
たとえば、住宅が和風のデザインであるのに、玄関アプローチが洋風のデザインだと、ちぐはぐなデザインになってしまいます。
そのため、住宅と玄関アプローチを含めたデザインを考慮したデザインにすると、統一感のある素敵な玄関アプローチに仕上がります。
スロープがあると安心
高齢の方や車イスを利用する場合や、ベビーカーなどの利用する場合のことを想定して、アプローチに緩やかなスロープを設置すると安心して利用できます。
さらに、自転車で乗り入れしたい場合もスロープがあると便利です。
玄関スロープについては、以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
今回は、玄関アプローチのプラニングポイントや人気の素材についてご紹介しました。
玄関アプローチは、道行く人から見える場所であり、また家に訪れた人に家のイメージを印象付ける重要な場所です。
今回紹介したポイントを参考に、デザインにもこだわりながら、玄関の安全性なども考慮して納得のいく玄関アプローチを造りましょう。
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