- 生垣ってなに?
- 家の目隠しを検討中だけど、フェンスよりも優しい印象になるものがいい
- 生垣におすすめの植物ってなにがある?
このようにお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、
- 生垣とは
- 生垣のメリットとデメリット
- 生垣に向いている樹木の特徴
- 生垣におすすめの庭木
などを解説しています。
生垣や家の目隠しにお悩みの方はぜひ最後まで読んでくださいね。
生垣とは?
生垣とは、「生」きている植物でつくる「垣」根のことを指します。読み方は「いけがき」です。
植物でつくるため、フェンスやコンクリートでつくった垣根よりも優しく柔らかい印象になります。
隣接した家との境界線として植えたり、道路との間に目隠しとして植えることが一般的です。
生垣のメリット
生垣には大きくわけて3つのメリットがあります。
- 目隠しになる
- 見た目が華やかになる
- 防犯になる
目隠しになる
生垣をつくる一つ目のメリットは、目隠しになることです。
隣の家との境目や、道路との境目に植栽することで、生垣が目隠しになりプライバシーを守ることができます。
見た目が華やかになる
生垣をつくる二つ目のメリットは、見た目が華やかになることです。
ブロックや人工フェンスの垣根だと、どうしても無機質で冷たい印象を受けてしまいます。ポジティブワードだと「クールな印象になる」といったところでしょうか。
その点、生垣は植物で目隠しをつくるため、優しくあたたかい印象を与えることができます。
防犯になる
生垣をつくる三つ目のメリットは、防犯になることです。
生垣をつくることで外から見えにくくなりますが、ブロックの塀と違い完全に見えなくなるわけではありません。しっかりと手入れをされていて程よい高さの生垣は、侵入しにくいうえに、侵入したあと隠れにくいため防犯になります。
ただし、樹高の高い生垣や、手入れをせず伸び放題の生垣は侵入者が隠れやすくなるため注意が必要です。
生垣のデメリット
生垣のデメリットは、メンテナンスが必要なことです。
お手入れや世話が必要
生垣は、一度植栽したらメンテナンスフリーというわけではありません。植物は生きているため、水やりや、剪定などのお手入れが必要になります。
手間をかける時間がない人や、メンテナンス費用の捻出が難しい人には不向きの目隠しです。
生垣に向いている樹木の特徴
生垣に向いている樹木の特徴を4つご紹介します。
病害虫に強いこと
生垣の樹木を選ぶ際は、病害虫に強いかどうかをチェックしてみましょう。
病害虫に弱い樹木は、害虫駆除や、病気の治療をするための手間がかかります。
予防をするための設備投資や、薬剤塗布などの費用もかかるため、病害虫に弱い樹木を生垣に採用することはあまりおすすめできません。
刈り込みに向いていること
生垣の樹木を選ぶ際は、刈り込みに向いているかどうかをチェックするようにしましょう。
刈り込みとは、木の輪郭や形を整えるために枝や葉を刈ることです。
芽を出す力が強く、切り口から病気になりにくい、葉が細かく密生している樹木が、刈り込みには向いているといわれています。
常緑樹のほうが落ち葉の処理が楽
生垣の樹木を選ぶ際は、メンテナンスについても考えるようにしましょう。
常緑樹と落葉樹を比べると、メンテナンスについては常緑樹のほうが手間がかかりません。
常緑樹は葉が落ちにくいため、落ち葉の処理をする必要がほとんどないからです。
紅葉などの四季を楽しみたいなら落葉樹
生垣の樹木を選ぶ際は、どのポイントを重視するかについても考えるようにしましょう。
せっかく生垣を作るのだから、紅葉する生垣も楽しみたいという人は、落葉樹がおすすめです。常緑樹よりも手間はかかりますが、その分愛着もわきます。
生垣で四季を楽しみたい人は、落葉樹を検討してみるといいでしょう。
生垣におすすめの品種16選(常緑樹)
常緑樹で生垣におすすめの樹木を16種類ご紹介します。
レッドロビン(中低木・常緑樹)
レッドロビンは、赤い新芽が魅力的な樹木です。新芽の時期になると生垣全体が赤くなるさまは圧巻で、近年生垣に使用する樹木として人気がでてきています。
日当たりの良い場所を好み病害虫に強く育てやすいのが特徴です。現在出回っているレッドロビンは、「カナメモチ」と「オオカナメモチ」の交配種です。
ジンチョウゲ(中低木・常緑樹)
ジンチョウゲは、初春になると甘い香りがする人気の樹木です。
こまめな剪定をしなくても、樹形が自然に丸くまとまります。メンテナンスにあまり時間をかけたくない人におすすめです。
雄雌異株で、市場に出回っているのはほとんど雄株なので実をつけることはほとんどありませんが、手に入れたのが雌株の場合実をつけることがあります。ジンチョウゲの果実は有毒なため、注意が必要です。
アベリア(中低木・常緑樹)
アベリアは、開花期が長く生垣に向いている樹木です。生育旺盛で、春先から晩秋にかけて次々花を咲かせます。
耐寒性や耐暑性も強く、日当たりや半日陰どちらでも育つ丈夫な樹木です。
センリョウ(中低木・常緑樹)
センリョウは、赤い実が華やかな樹木です。正月の縁起物としてもよく使われます。こまめな剪定は特に必要がないため、メンテナンスにあまり手間がかからず育てやすいといわれています。
直射日光や西日が当たる日当たりの良い場所は苦手で、半日陰の場所を好みます。
クチナシ(中低木・常緑樹)
クチナシは、芳香のある純白の花を咲かせるのが特徴の樹木です。
日当たりの良い場所と、水はけの良い土壌を好みます。日陰でも育ちますが、魅力の白い花が咲かない可能性があるため日当たりの良いところで育てるのがおすすめです。生育が旺盛で、花つきも良いため初心者にも育てやすい庭木のひとつです。
ナンテン(中低木・常緑樹)
ナンテンは、古くから縁起物として愛されてきた樹木です。「難を転ずる」といわれ、縁起物や魔除けや厄除けの木として採用されてきました。耐寒性と病害虫に強く、丈夫で育てやすい樹木です。
秋には紅葉を楽しむことができ、冬には赤い果実をつけます。
イヌツゲ(中高木・常緑樹)
イヌツゲは、萌芽性が強く強剪定にも耐えられるため、生垣やトピアリーの素材として人気の樹木です。見た目と名前が似ている「ツゲ」とよく間違われますが、イヌツゲはモチノキ科モチノキ属、ツゲはツゲ科ツゲ属なので全く違う品種です。
サザンカ(中高木・常緑樹)
サザンカは、冬に花を咲かせる貴重な樹木です。刈り込みにも耐えられる萌芽性の強さを持っています。ツバキに比べると花も葉も控えめな大きさです。日当たりが良いところや明るい日陰を好みます。
ツバキ類(中高木・常緑樹)
ツバキは、品種が豊富な日本生まれの樹木です。サザンカ同様冬に花を咲かせる品種もあり、古くから重宝されてきました。ツバキの品種は世界に約5,000種類あるといわれています。
シャリンバイ(中低木・常緑樹)
シャリンバイは、潮に強く海沿いの家の植栽によく採用される樹木です。日当たりと水はけの良い場所を好みます。耐潮性は強いですが、耐寒性はあまり強くありません。秋には黒紫色の実をつけます。
キャラボク(中低木・常緑針葉樹)
キャラボクは、耐寒性耐暑性に優れており生垣に人気の樹木です。刈り込みにも強いため、生垣だけではなくトピアリーの素材としても使われます。
キャラボクのなかでも、新芽が黄金色に輝く「キンキャラボク」(キンメキャラボク、オウゴンキャラボク)は扱いやすく見た目が美しいと人気の品種です。
イヌマキ(中高木・常緑針葉樹)
イヌマキは、丈夫で育てやすい、生垣に向いている樹木です。萌芽力があり刈り込みにも耐えられるので、生垣によく使われるほか、玉散らしや門かぶりの形に仕立てて楽しんだり、トピアリーの素材として使われることもあります。
キンモクセイ(中高木・常緑樹)
キンモクセイは、秋に漂う独特の甘い香りとオレンジ色の可憐な花が魅力の樹木です。暖地で日当たりの良い場所を好みます。甘くリラックス効果のあるキンモクセイの香りはみんなに愛され、最近ではフレグランスにも採用されています。キンモクセイは雄雌異株ですが、日本には雄株しかないため実をつけることはありません。
スギ(中高木・常緑樹)
スギは、樹高が20〜50mになる樹木です。萌芽力があり剪定にも耐えることができるため、生垣にも使用することができます。
シラカシ(中高木・常緑樹)
シラカシは、カシの木の一種です。どんぐりが実ります。関東の庭木に使うカシの木というとシラカシが使われる事が多いです。
アラカシ(中高木・常緑樹)
アラカシも、カシの木の一種です。シラカシ同様、どんぐりが実ります。関西の庭木に使うカシの木はアラカシが採用されることが多いです。
生垣におすすめの品種4選(落葉樹)
落葉樹で生垣におすすめの樹木を4種類ご紹介します。
ウツギ(中低木・落葉樹)
タニウツギは白や薄ピンクの小花が魅力の樹木です。日当たりと水はけの良い場所を好みます。丈夫で生育も旺盛なため、初心者にも育てやすい庭木のひとつです。
ハコネウツギは、白から赤色に変化する花が魅力の樹木です。耐寒性、耐暑性に強く、耐潮性にも強いため寒冷地や海沿いの家にもよく採用される庭木のひとつです。
エニシダ(中低木・落葉樹)
エニシダは、5〜6月に咲く鮮やかな黄色い花が魅力の樹木です。日当たりと水はけの良い場所を好みます。耐寒性、耐暑性も強く初心者にも育てやすい庭木です。
ドウダンツツジ(中低木・落葉樹)
ドウダンツツジは、春先に下向きに咲く花が魅力の樹木です。秋には紅葉を楽しむこともできます。
レンギョウ(中低木・落葉樹)
レンギョウは、春に綺麗な黄色い花が咲く樹木です。日当たりと水はけの良い土地を好みます。刈り込みにも強く、生育旺盛です。
生垣は年2回の定期的な刈り込みをすることで美しさを保つことができる
樹木の種類によって剪定の時期は違いますが、基本的に年2回定期的に剪定をすることで、生垣を美しく保つことができます。
自分で作業するなら刈り込みバサミと剪定バサミを使おう
生垣のメンテナンスを自分で行うのであれば「刈り込みバサミ」と「剪定バサミ」を用意して作業するようにしましょう。
木の枝が太いようであれば、「ノコギリ」が必要になる場合もあります。
自分で作業するのが難しい場合は専門業者にメンテナンスを依頼しよう
生垣のメンテナンスは、必ずしも自分で行わなければいけないわけではありません。
自分で作業するのが難しい場合は、専門業者に依頼をするようにしましょう。費用はかかりますが、専門業者はプロなので、しっかりと剪定をしてくれます。
和風の庭なら、生垣と合わせて玉散らし仕立ての樹木もおすすめ
生垣を採用するのが和風の家であれば、生垣と合わせて玉散らし仕立てにするための樹木を選ぶのも良いでしょう。プロにメンテナンスを依頼する人は、玉散らしなど見た目で楽しむ庭造りの相談もしてみるといいかもしれません。
生垣は和風にも洋風にも合う魅力的なエクステリアのひとつ
生垣は和風にも洋風にも合う魅力的なエクステリアパーツのひとつです。
洋風の家であれば、好きな形にトピアリーをつくるのも楽しいと思います。
まとめ:生垣のある家で素敵な毎日を送ろう
生垣には、たくさんの魅力があることがわかりました。少しの手間はかかっても良い、メンテナンスをするのが苦ではないという人はぜひ、生垣の採用をご検討してみてはいかがでしょうか。
生垣のある家で素敵な日々を送りましょう。
生垣やエクステリアにお悩みの方はぜひ一度「ステージ」にご相談ください!