玄関に風よけ「風除室」とは?メリット・デメリット・費用

「強風のとき玄関ドアが開け閉めが大変…」「冬場は玄関ドアを開けると冷気が入ってきて寒い」といった悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこでおすすめなのが玄関の風よけ「風除室」です。

風除室には強風対策だけでなく断熱効果といったさまざまなメリットがあり、北海道をはじめとする寒冷地域では設置しているご家庭も多いです。

そこで今回は風除室のメリット・デメリット、費用目安、種類などについて解説します。

風除室の設置を迷われている方はぜひ参考にしてみてください。

目次

玄関の風よけ「風除室」とは?

一般的に玄関の風よけは「風除室(玄関フード)」と呼ばれています。

風除室とは寒さ対策や強風対策として、設置される玄関ドアの外側に設けられたガラス張りの小部屋のことです。

風除室を設置することで、外気の流入や風の吹き付けを緩和し、屋内の断熱性を高めてくれる効果があります。

特に、北海道や東北地方などの寒さが厳しい地域では、玄関ドアの前に直接雪が積もらないように風除室を設けるご家庭が多いです。

また、寒冷地以外の地域でも冷暖房効率を高めるために、オフィスビルや商業施設などの入り口に風除室が設置されることもあります。

玄関に風よけ(風除室)を設置するメリット

玄関に風よけ(風除室)を設置すると、強風対策の他にもさまざまなメリットがあります。

ここからは、玄関に風除室を設置するメリットについて解説します。

断熱効果

風除室を設置することで断熱効果が得られることが最大のメリットです。

玄関に断熱効果の高いドアを採用しても、ドアを開けたらどうしても冷たい空気が入ってしまいます。

しかし、風除室があれば冷たい空気が直接室内に入らないため、室内の暖かさを安定させることができ、断熱効果を高めてくれます。

強風対策

風が強い日は玄関ドアが勢いよく開閉してしまったり、重くて開けづらくなってしまうことがあります。

しかし、風除室があれば風を防いでくれるため、強風が吹いていてもゆっくりと開け閉めができるようになります。

さらに、外出から戻った際に、風除室で花粉や埃を落としたり、ペットのお散歩後の足を洗ったりする場所としても便利です。

収納スペース

風除室は収納スペースとしても役立ちます。

たとえば、冬場の雪かき道具はもちろん、お子様の自転車やベビーカー、傘立てなど外で使うものの収納場所として活用できます。

また、風除室は種類にもよりますが、ガラス張りで外から見える場所のため、お気に入りのロードバイクなどを魅せる場所としてもおすすめです。

玄関に風よけ(風除室)を設置するデメリット

寒さ対策や強風対策などにはとても便利な風除室ですが、夏場は熱気がこもりやすく、蒸し暑くなることがデメリットです

しかし、風除室に開閉式の窓を取り付けたり、開口部分を増やしたりして通気性をよくすることでこのようなデメリットを解消できます。

また、窓や引き戸に網戸を設置しておくことで、夏の蒸し暑さと同時に虫対策にもなります。

風除室の種類と形状

風除室の種類は主に以下の4種類があります。

  • I型
  • 外付けI型
  • L型
  • C型

ここからは、それぞれの種類の特徴について解説します。

I型

I型の風除室は、外壁から少し奥まっているところに玄関ドアが設置されている住まいに適したタイプです。

左右の壁や天井は既存のものを使用して正面のみの工事で済むため、リフォーム価格も比較的安価に施工できます。

外付けI型

外付けI型の風除室は、玄関ドアが外壁と水平に設置されている玄関の場合に適したタイプです。

外付けI型の場合、天井と壁面を新たに後付けする工事が必要となるため、I型よりも施工費用が高くなります。

L型

L型の風除室は、玄関が角の奥まった場所にある場合に適したタイプです。

通常のI型よりも施工費用は高くなるものの、既存の壁や天井を活かして作れるため、外付けI型よりはリーズナブルに設置できます。

C型

C型の風除室は、玄関ドアと外壁が一緒に奥まっている場合に適したタイプです。

「コの字型」や「U字型」とも呼ばれています。

他のタイプの風除室と比べると設置費用が高くなりますが、I型やL型を設置できないケースに対応できるだけでなく、風除室を広めに作りたい場合にも適しています。

風除室のドアの形状

風除室のドアは大きく分けて、手前に開閉できる開き戸タイプと引き戸タイプがあります。

一般的に、引き戸タイプはサイズやオプションも充実していることから、引き戸タイプを選ぶご家庭が多いです。

そこでここからは、風除室の引き戸タイプの主な2種類の特徴について解説します。

レール式

引用:三協アルミ

レール式とは取り付けにレールを敷き、扉を開閉するタイプのドアです。

レール式は下にレールがあるため、床面との隙間ができないことから、断熱効果が高く、雨や雪が入り込まないことが大きな特徴です。

反対に、床面にレールがあるため自転車やベビーカーなどの物の出入りはしづらく、つまずきやすいという一面もあります。

そのため、ベビーカーや車イスを出入りする予定がある場合は、後述する「ハンガー引戸」がおすすめです。

ハンガー引き戸

引用:三協アルミ

ハンガー引き戸とは、下にレールがなく、ドアを天井から吊り下げるタイプのドアです。

ベビーカーや車いすの乗り入れがしやすく、つまずく心配がないという特徴があります。

また、掃除の際も掃除がしやすく、レールに溜まった水が凍って開かなくなるというトラブルもないため、特に寒い地域や高齢者、小さなお子様がいるご家庭におすすめです。

ただし、下にレールがない分、床面との間に隙間ができてしまうため、断熱効果の低下や花粉やホコリなどが侵入するデメリットもあります。

「レール式」と「ハンガー引き戸」はどちらのタイプもそれぞれメリット・デメリットがあるため、ご家庭に合わせたものを選びましょう。

玄関風よけ(風除室の費用目安)

風除室の設置・後付けのリフォームの費用は、材質・デザイン・大きさによって費用は大きく変わります。

一般的なシンプルなデザインで設置した場合の、風除室の形状別の設置費用は以下のとおりです。

形状の種類費用
I型約15万円〜
外付けI型約20万円〜
L型約20万円〜
C型約40万円〜

施工範囲が狭いとその分、材料費や工事費が少なくなるため設置費用が安く抑えられます。

玄関の形状や素材などによって風除室の施工費用は異なってくるため、まずはリフォーム会社と予算を相談しましょう。

玄関に風よけ(風除室)を設置する際の3つのポイント

最後に、玄関に風よけ(風除室)を設置する際に気をつけたい3つのポイントを解説します。

結露・湿気対策

風除室は冬の寒暖差や湿度の変化による影響を受けやすく、結露が発生してしまうことがあります。

したがって、網戸や開閉できるタイプの窓を設置するといった工夫をして、定期的に換気ができるように対策しておきましょう。

また、風除室は採光性があることから夏場は暑くなりやすいため、遮光・遮熱効果のあるガラスを施工しておくのもおすすめです。

さらに、建物周囲環境によっては、強風の影響を受けやすくなってしまう可能性があるため、厚みのあるガラスを採用しておくと安心です。

滑りにくい床材を選ぶ

風除室は屋根や壁で囲まれていますが、雨や雪が降った日は靴や傘についた水分で床が濡れて滑りやすくなります。

そのため、風除室の床材は、滑りにくいように表面に凹凸やザラつき加工が施されたものを選びましょう。

特に、高齢者や小さなお子様がいる家庭の場合は、転んでケガをする可能性が高いため、慎重に選ぶことが大切です。

建物の雰囲気にあった色・デザインを

風除室を設置する際は、玄関ドアのカラーと風除室のサッシの色味を合わせることで、後付けでも違和感なくお住まいと馴染みます。

また、最近の風除室はさまざまな形状が販売されており、デザイン性の高いものも多いです。

そのため、住まいのデザインに合わせて多彩なバリエーションの中から、家の雰囲気に合ったものを選ぶとより統一感のある仕上がりになります。

まとめ

今回は玄関の風よけ「風除室」のメリット・デメリット、種類、費用目安などについて解説しました。

風除室には断熱効果や強風対策になるだけでなく、収納スペースとしても役立ちます。

ただし、夏場は温度が暑くなりやすいため、窓や網戸を設けるなどの工夫が必要です。

ご自宅に風除室の設置を検討している方は、エクステリア工事を専門に請け負っている弊社「ステージ」にお気軽にご相談ください。

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