玄関スロープに手すりは必要?手すりのメリットや設置費用、選ぶときの3つのポイントを解説

玄関にスロープの設置を検討している方の中には、スロープに手すりを取り付けた方がいいのか迷われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

玄関スロープに手すりを設置することで、歩行の補助効果があるだけでなく、転倒・転落の防止などのさまざまなメリットがあります。

そこで今回は、玄関スロープに手すりを設置するメリットや費用目安、手すりを選ぶときのポイントなどについて解説します。

目次

玄関スロープに手すりを設置するメリット

玄関スロープに手すりを設置するメリットは、主に3つあります。

まずは、どのようなメリットがあるのかについてみていきましょう。

歩行の補助

玄関スロープに手すりを設置する最大のメリットは、歩行をサポートしてくれることです。

特に、高齢の方は加齢とともに筋力や関節の機能が低下し、足腰が弱ってしまうためスムーズに歩行することが難しくなります。

しかし、手すりにつかまることで足腰にかかる負担が上半身にも分散されるため、歩きやすくなります。

転倒・転落の防止

手すりがあることで転倒・転落を防止にもつながります。

特に、高齢者は、若い世代に比べると運動機能や筋力が衰えているため、ちょっとしたことでもバランスを崩しやすく転倒や転落のリスクが高いです。

しかし、手すりを設置すれば体を支えながら歩けるため、転倒・転落のリスクを軽減させることが可能です。

夜間時の誘導補助

夜暗くなっても手すりがあることで、伝って歩くことで安全に歩行することが可能です。

さらに、オプションで足元を照らしてくれるフットライトを設置すれば、より安全に歩くことができます。

玄関スロープ手すりの費用目安

玄関スロープに手すりの設置費用は、素材や長さによって異なります。

また、手すりを取り付ける壁がない場合は、支柱を設置するための工事費用もかかります。

以下に、1200mm×H800mmのサイズを例とした設置費用をまとめました。

基礎工事費用(コンクリート地面の穴あけ工事など)約1万円〜5万円
支柱設置費約7千円/箇所
手すり本体(1200mm×H800mmサイズ)約3万円〜5万円

上記のとおり、玄関スロープの費用目安は、本体価格や工事費用によって幅がありますが、おおよそ8万〜20万円と見込んでおくといいでしょう。

玄関スロープの手すりを選ぶときの3つのポイント

ここからは、玄関スロープ手すりを選ぶときの3つのポイントについて解説します。

高さの確認

玄関スロープに限らず、手すりを設置する際は、手すりをよく使用する方の身長や体重などの体型に合わせることがポイントです。

一般的に手すりの高さは、地面から手すりの上部まで75cm〜80cm程度がベストとされています。

しかし、これはあくまで目安の高さなので、手すりを利用する人がはっきりとしている場合は、その人に合わせて高さを調整しましょう。

握りやすい素材を選ぶ

手すりに使用される素材には、主にステンレス、アルミ、木、樹脂などがあります。

玄関スロープの手すりは屋外で使用するため、太陽光や風雨、温度変化などに対して変質や劣化などを起こしにくい素材を選ぶことが大切です。

一般的に、ステンレスの素材は丈夫でサビに強いため、玄関スロープの手すりとして用いられることが多いです。

しかし、ステンレス製は夏の炎天下のときは熱くなりやすく、冬の寒い時期は冷たくなってしまうデメリットがあります。

そのため、触り心地を重視する場合は、ステンレス製よりも耐久性は劣ってしまいますが、樹脂性や木製などがおすすめです。

また、最近では、芯材にステンレス材を使用して、その上に樹脂をコーティングしたものもあるため、手触りだけでなく耐久性も重視する場合はこちらがおすすめです。

太さや形状をチェック

手すりの太さや形状も使いやすさに直結するため、太さや形状をチェックすることも大切なポイントです。

一般的な手すりは、直径約3〜4cmと比較的太めに作られています。

ただし、上記の数値はあくまで目安なので利用する人の手のサイズや握力を考慮して握りやすいものを選びましょう。

目安としては、手すりを握った際に指先が軽く触れる程度の太さがよいとされています。

また、手すりの形状でもっとも握りやすいものは円形の手すりです。

しかし、リウマチなどにより手すりを握ることが難しい場合は、手すりに手や肘を乗せて移動できる、楕円に近いフラットな形状のものを選ぶといいでしょう。

玄関スロープの手すりの設置タイプ

玄関スロープの手すりの設置タイプは、大きく分けて「壁付けタイプ」「支柱タイプ」の2種類があります。

ここからは、それぞれの設置タイプの特徴について解説します。

壁付けタイプ

壁付けタイプとは、文字通り壁に直接手すりを設置する施工方法です。玄関スロープの横に壁がある場合は、壁に手すりを取り付けることができます。

壁付けタイプは、新築、外構リフォームのどちらでも採用しやすい取り付け方法です。

特に、玄関スロープが狭い場合、壁付けの方がスロープ面を広く使用できます。

ただし、手すりは体重を支えられる強度が必要なため、木製の薄い壁やパネルの場合は強度が不足してしまうため、下地補強が必要です。

支柱タイプ

支柱タイプとは、地面に柱を立てて手すりを設置する施工方法です。

近くに壁がない場合や壁に十分な強度がない場合に採用されます。ほとんどの場合は、こちらのタイプで設置します。

なお、支柱タイプの取り付けには「湿式」「乾式」の2つの方法があります。

それぞれの取り付け方法の特徴については、以下のとおりです。

湿式(埋め込み式)

湿式(埋め込み式)とは、フェンスなどと同じように、地面に穴を開けて埋め込む方法です。

設置場所がコンクリートか土かによって、掘る穴の深さや工事方法が異なります。

下地がコンクリートやタイルなどの場合、コア抜きという特殊な工具を使った作業が必要となります。

一方、下地が土の場合は特別な工事は必要ありませんが、しっかりとした基礎を作ることが必要です。

どちらの設置方法でも地中深くに手すりの支柱を埋め込み、強度があり安定性が高いため、一番用いられることの多い施工方法です。

乾式(ベースプレート式)

乾式は「ベースプレート式」とも呼ばれ、手すりをブラケット(アンカーボルト)で支えて設置面に固定する方法です。小さな穴を開けるだけで施工が可能です。

湿式タイプの場合、柱よりも一回り大きい穴を開ける必要があるため、タイルなどの仕上げの場合、見た目が気になってしまう方もいます。

一方、乾式タイプの場合、柱を埋める大きな穴を開ける必要がなく、見た目もすっきりとして施工がしやすいため、後付けリフォームにおすすめです。

ただし、ブラケットを支える強度が必要なため、下地がコンクリートのみ施工ができます。

なお、タイルの場合は、下地にしっかりとコンクリート基礎を作っていることが必要です。

屋内手すりの代表的な種類

手すりは玄関スロープといった外構以外にも、階段や廊下など屋内で設置する家庭も多いです。

そこで最後に、屋内でよく用いられる手すりの代表的な種類について解説します。

水平型

水平型とは地面に対して水平に設置する、もっとも一般的な手すりタイプです。

廊下やトイレ、浴室などに設置されることが多く、歩行をサポートしてくれます。

特に、水平型の手すりは姿勢を安定させるのに役立つため、取り入れる家庭が多いです。

I型

I型とはアルファベットの「I」のような形状をした、縦型の手すりタイプです。

床面に対して垂直に設置し、玄関やトイレなどに設置されることが多く、立ち座りや段差を上るときなどの動作をサポートしてくれます。

また、I型は立つときに力を入れて握ることが多いため、素材や太さを慎重に選びましょう。

L字型

L字型とは、その名のとおりアルファベットの「L」のような形状の手すりタイプです。

トイレや浴室に用いられることが多く、座っている状態から負荷をかけることなく立ち上がり動作などの姿勢維持をサポートしてくれます。

ただし、立ち上がり動作の場合、手すりを使って重心を移動させながら斜め上方向に身体を起こす必要があるため、設置位置には注意が必要です。

まとめ

今回は玄関スロープの手すりのメリットから、設置費用の目安、選び方のポイントなどについて解説しました。

玄関スロープに手すりを設置することで、歩行のサポートだけでなく、転倒や転落の防止にもつながります。

また、一言に手すりといってもさまざまなタイプがあり、設置する際も利用者に合わせて素材や高さなどを考えることが大切です。

富山県で玄関スロープや手すりなどの外構リフォームを検討している方は「ステージ」にお気軽にお問い合わせください。

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