- 玄関の前に階段があり車椅子で移動しづらい
- 将来を見据えて家をバリアフリーにしたい
このようにお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、
- スロープを設置するメリット・デメリット
- 玄関前にスロープを設置する場合の主な設置の仕方3選
- 玄関前にスロープを設置する際に気をつけたいポイント
- バリアフリー化に関してスロープ以外に気をつけたいポイント
- 家族に要介護者がいる場合に申請できる介護保険の補助金制度や自治体の補助制度について
などを解説しています。
スロープの設置や玄関のバリアフリー化を迷っている人はぜひ最後まで読んでくださいね。
玄関前の段差を解消したいなら後付けスロープがおすすめです
玄関前の段差を解消したいなら、後付けスロープがおすすめです。
後付けスロープを設置することで段差を解消し、移動のしやすい玄関にすることができます。
スロープを設置するメリット
スロープを設置するメリットは主に3つあります。
- 車椅子やベビーカーでの移動がしやすくなる
- 転倒するリスクを減らせる
- おしゃれなエクステリアになる
車椅子やベビーカーでの移動がしやすくなる
スロープを設置すると、車椅子やベビーカーでの移動がしやすくなります。
人を乗せた車椅子やベビーカーで通行する場合は、少しの段差を越えるのも大変なことです。1cmの段差でも通行に支障が出ます。
スロープを設置することで、段差が解消され通行がしやすくなります。
転倒するリスクを減らせる
スロープを設置すると、転倒するリスクを減らすことができます。
小さな子どもや足腰の弱い高齢の人は、少しの段差でもつまづいて転倒してしまうことがあるため、段差の多い家は大変危険です。
玄関をスロープにすることで、家族が転倒して怪我をするリスクを減らすことができます。
おしゃれなエクステリアになる
スロープを設置すると、ワンランク上のおしゃれなエクステリアになります。
床の素材や形にもこだわることで、家全体との統一感も生まれ、利便性も兼ね揃えたエクステリアの一部となるでしょう。
スロープを設置するデメリット
スロープを設置するデメリットは主に2つあります。
- 広いスペースが必要になる
- 設置するための費用がかかる
広いスペースが必要になる
スロープを設置するには、広いスペースが必要になります。
スペースが狭いと急な勾配になってしまうため、大変使い勝手の悪いスロープになってしまいます。土地の長さが充分に確保できなくても、広いスペースがあれば、折返し地点を設けることで長さを確保し、緩やかな勾配を実現することができます。
そのためには、長いスペース及び充分な幅の広いスペースが必要になります。
設置するための費用がかかる
スロープを設置するには、設置するための施工費用がかかります。
手すりとスロープを設置するには、一般的な費用目安として40〜50万円程の費用が必要です。スロープの長さ幅、使用する素材によって費用は変動します。
玄関前の段差を解消するために設置する後付けスロープの主な設置の仕方
玄関前の段差を解消するために設置する、後付スロープの主な設置の仕方を3つご紹介します。
- 階段横に並んで階段スロープを設置する
- 階段横に対し平行に階段スロープを設置する
- 階段を撤去して手すりスロープを設置する
階段横に並んで階段スロープを設置する
玄関前の階段横に並んで階段スロープを設置する方法です。
少し急な勾配になることが多いため、介助者が必ず必要にはなりますが、必要以上に広いスペースを必要とすることなく設置をすることができます。
階段横に平行に階段スロープを設置する
玄関前の階段横に平行に階段スロープを設置する方法です。
緩やかな勾配のスロープを実現しやすいため、自力で走行したい車椅子の人がいる場合におすすめしたい方法のひとつです。
スロープの設置と合わせて手すりと足元のフットライトの取り付けをするとより使いやすくなります。
階段を撤去して手すりスロープを設置する
階段を撤去して手すりスロープを設置する方法です。
階段がなくなるため、一から自由な設計ができるのがメリットです。階段がなくなるぶん、すべてのスペースをスロープとして使用できるため、緩やかなスロープの実現に近づけることができます。
玄関前の敷地形式や状態によって設置できる方法は違うため一度専門業者に相談してみよう
玄関前の敷地形式や状態によって設置できる方法は異なります。どのような設置方法が一番いいのか迷う場合は、一度専門業者に相談してみましょう。
普段の使用方法、玄関を使用する家族の生活スタイルによっても必要な設備は異なりますので、しっかりと問診、聞き取りをしてくれる専門業者がおすすめです。
玄関スロープを設置する際に気をつけたい6つのポイント
玄関スロープを設置する際に気をつけたいポイントを6つご紹介します。
- 勾配をできるだけ緩やかにする
- 充分な幅の確保をする
- 手すりを設置する
- 床に使用する素材を滑りにくいものにする
- フットライト設置の検討をする
- 雨の日の使用を考えて屋根の設置を検討する
勾配をできるだけ緩やかにする
玄関スロープを設置する際は、勾配をできるだけ緩やかにするようにしましょう。
理想の勾配は、車椅子で自力走行ができる1/15以下の傾斜です。緩やかな傾斜にすればするほど、車椅子での移動がしやすくなります。
介助者の負担を減らすためにも、できるだけ緩やかな勾配になるように設計をしてもらいましょう。
充分な幅の確保をする
玄関スロープを設置する際は、十分な幅を確保しましょう。
車椅子1台がギリギリの幅では、使いづらいうえに、もしも車椅子を買い替えた場合に通れなくなってしまう可能性があります。
スロープを設置する際は、少し余裕をもった幅の設計にすることをおすすめします。
手すりを設置する
玄関スロープを設置する際は、手すりを設置するようにしましょう。
スロープ使用者の安全のためにも、手すりは設置することをおすすめしています。
床に使用する素材を滑りにくいものにする
玄関スロープを設置する際は、床の素材は滑りにくいものを使用するようにしましょう。
コンクリート打設の場合は、刷毛引き仕上げにすることで、滑りにくくすることができます。同じ素材でも、仕上げの方法や選ぶ種類によって滑りにくいように仕上げることが可能です。
フットライト設置の検討をする
玄関スロープを設置する際は、フットライトの設置をするようにしましょう。
ライトが役にたつのは夜間だけではありません。天気が悪い日や、日が落ちるのが早い冬など、少し見にくいときにも、ライトで明かりを照らしてくれることで、視界が確保でき通行しやすくなります。
普段は日中しかスロープでの移動を使用しなくても、いつ何時使用するかわかりません。できれば安全に通行するためにもフットライトの設置をするようにしましょう。
雨の日の使用を考えて屋根の設置を検討する
玄関スロープを設置する際は、雨の日の使用を考えて屋根の設置を検討するようにしましょう。
傘をさしながら車椅子をおすのは大変な作業です。
晴れの日に比べて滑りやすくもなるため、できるだけ濡れないように屋根の設置を検討するようにしましょう。
玄関スロープを設置する以外に気をつけたいバリアフリー化のポイント
玄関スロープを設置する以外に気をつけたいバリアフリー化のポイントを2つご紹介します。
- 溝や段差をできるだけ減らす
- 扉を開き戸から引き戸に変える
溝や段差をできるだけ減らす
バリアフリー化のために、溝や段差はできるだけ減らすようにしましょう。
わずかな段差でも車椅子の移動に支障がでることは先述したとおりですが、見落としがちなのが溝です。わずかな溝に車椅子のタイヤがはまってしまうと、抜け出すのは容易ではありません。ベビーカーも然りです。段差だけではなく、溝も減らすように工夫するようにしましょう。
扉を開き戸から引き戸に変える
バリアフリー化のために、扉は開き戸から引き戸に変えるようにしましょう。車椅子使用者にとって、開き戸は開けづらい構造です。スペースが充分ではない場所での開き戸は特に使いづらく、開けるのも閉めるのも重労働になります。
玄関や門なども、できるだけ引き戸にするようにして、みんなが使いやすいようにしましょう。
家族に要介護者がいる場合は玄関スロープリフォームで補助制度を受けることが出来る
家族に要介護認定を受けた人がいる場合は、玄関スロープのリフォームで補助制度を受けることができます。
バリアリフォーム時に介護保険の補助金を受けることができる
家族に要介護認定を受けた人がいる場合、バリアフリーのためのリフォームをする際に介護保険の補助金を受けとることができます。
介護保険の補助金申請の条件と、介護保険の補助金を申請できるバリアフリーリフォームの種類は下記のとおりです。
- 40歳以上で、要介護認定または要支援認定のいずれかに認定されていること
- 利用者が居住していること
- 対象麹場所が被保険者の居住する住所と同じであること
上記の条件を満たしていれば、介護保険の補助金を受け取れる可能性が高いので、リフォーム工事前に一度ケアマネジャーなどに相談することをおすすめします。
- 段差の解消(玄関スロープの取り付け)
- 手すりの取り付け
- 床または通路面の材料の変更(滑り防止の為)
- 引き戸への扉の取替
- 洋式便器への取替
- その他上記5つの住宅改修に付帯して必要な住宅改修
自治体によっては融資や補助金などの住宅改修補助制度がある
自治体によっては、融資や補助金等の住宅改修補助制度を設けているところもあります。
実際にリフォームの作業をする前に、居住地にはどのような条件の補助制度があるかを調べておくようにしましょう。
車椅子の移動がしづらい、介護をするのに不便だと感じたらまずは相談をしよう
車椅子の移動がしづらい、介護をするのに不便だと感じたらまずは担当のケアマネジャーや地域包括支援センターの相談をしてみましょう。
ケアマネジャーや地域包括支援センターの人に使える補助制度などについて教えてもらったあとに、エクステリア専門業者に相談することをおすすめします。
まとめ:リフォームで玄関に後付けスロープをつけて車椅子移動の負担を減らそう
リフォームで玄関に後付スロープを設置して、車椅子移動の負担を減らしましょう。
自力で走行できる人は、本人の負担が減りますし、介助が必要な人は介助者の負担を減らすことができます。
家は毎日使用する場所です。使いづらいところはリフォームや工夫をして使いやすくすることで、ストレスが減りみんなの笑顔が増えます。
使いづらいなと思ったら、まずは相談してみましょう。
スロープの設置や、外構、エクステリアについてお悩みの方は是非一度「ステージ」にご相談ください!